大人の絵本読み聞かせ!? 〜おとなの絵本プロジェクト〜

はじめに

皆さんは絵本を読んでもらったことはありますか?

子どものとき、お母さんから寝る前に読んでもらったり、幼稚園、保育園で先生に読んでもらったり。ですが時が経つにつれていつの間にか絵本の読み聞かせをしてもらうことはなくなりますよね。おとなの絵本プロジェクトは大人同士で絵本を読み聞かせし合う会です。今回はおとなの読み聞かせがとても気になったので取材に行ってきました。


9/12読み聞かせナイト

おとなの絵本プロジェクトの読み聞かせナイトというイベントに行ってきました。場所は日の出ファクトリー。この日は約30人の満員でした。

受付で会計を済ませると、とても豪華なお弁当とお茶がもらえました。僕は未成年のためお茶でしたが、大人の方はアルコールもあります。ご飯を食べ、お酒を飲みながら読み聞かせを楽しむというフラットな感じなのもおとなの絵本プロジェクトが人気の理由のひとつです。

最初におとなの絵本プロジェクトの主宰であるドンハマ★さんとメンバーのあ~ちゃんさんの面白いトークから始まりました。

次にいよいよ読み聞かせが始まります。初めはメンバーの方が読み聞かせを行います。

次になんと参加者の方が読み聞かせをします!

読み聞かせナイトではメンバー以外にもお客さんからも読み聞かせをする人を募集して聞き手も読み手も楽しめます。「絵本のカラオケ大会」みたいな感覚で楽しんでほしいからこうして参加者からも募集をしているそうです。



【いざ読み聞かせへ!】

絵本の読み聞かせをしてもらうなんて何年ぶりだろう?

僕自身とてもワクワクしていました。

読み聞かせが始まると自然と物語の中に吸い込まれていきました。

小説のように文字は多くありません。ですが限られた絵と少ない文字でとても具体的に物語の内容が入ってきます。

幼いころ母や幼稚園の先生に読んでもらった感覚とは全く違う感じです。​

なぜかとても心が落ち着く感じがして、自分の中にあるモヤモヤが自然と消えていく感覚がありました。ようやくおとなの絵本プロジェクトの人気の秘訣がわかった気がしました。みなさんこの感覚を求めて来ているのではないか?と思えました。正直、7人の方が絵本を読み聞かせするのは長いなと思っていましたが、実際に体験してみるとあっという間に時間が過ぎていました。

読み聞かせが終わり、近くの方たちと歓談タイムです。



〈参加された方の感想〉

昆野さん

Q.読み聞かせナイトに参加されたきっかけはなんですか?

もともとは友人の紹介です。

読み聞かせは表現の方法の一つだと思うんですね、この会に参加してみれば何か新しい発見があるのではないかと思い参加しました。


—昆野さんは何かを表現しようとしているのですか?

やっぱり大人ってだいたい表現する側なんですよね。

子どもに対してでも、大人に対しても表現をする機会が多いです。

そういった意味で表現の仕方を学ぶということはとても意義のあることだと思いますし、役にたつのではないかと思いました。


—実際参加されてどうでした?

良かったです。

そういった視点(表現の方法を学ぼうという視点)で観ていたのでとても勉強になりました。面白かったです。



おとなの絵本プロジェクト

主宰ドンハマ★さんインタビュー


Q.活動内容を教えてください

大人の人と絵本を繋げるっていう目的でやっているんですけど、

大人同士で絵本を読み聞かせて、お酒やご飯を楽しみながらリラックスできる場所を作っています。


—どちらかというと交流の場でしょうか?

そうですね。

平日の夜にやることが多いので、仕事帰りの大人たちが自分らしさを取り戻してお家に帰ってまた明日に備える。そんな感じの場所です。


Q.活動のきっかけは?

始まったのはちょうど3年前くらいですね。

私の子どもの小学校で朝、先生以外の保護者だったり、地域の大人たちが順番で読み聞かせを行っているんですね。そこに私も参加して小学生たちに読み聞かせをしていたんです。でも読み聞かせをしているときにすごく大人の視線を感じたんです。その大人の方は担任の先生なんですけれども、大袈裟に言うと子どもたちのことを忘れるくらい、物語にとても入り込んでいるようなそんな視線でした。その時大人も絵本に魅了されるんだと感じたんです。

大人だったら、気軽にお酒でも飲みながら絵本のカラオケ大会的な感じでやったら楽しそうだなと思って、Facebookでイベント開催をしますって募集してみたんです。そしたらものすごく反応がありました。


—インパクトがあったんですかね?

そうですね。

なのでこれはやったら面白いと思って、自分の周りの人を集めてはじめました。


—当時はどのくらい集まったのですか?

運営は6,7人いました。

お客さんも30人くらい来てくださいました。

最初は自分の知り合いの方が来て下さっていて、イベントの告知をしてから2週間くらいでもう満員になってしまいました。


—今も昔も繁盛してたんですね。

そうですね。

でも今以上かもしれないです(笑)

今は結構たくさん開催しているので、見送る方もいるんですけど、当時は開催が少なかったので告知したらすぐ満員でしたね。


Q.今、イベントはどういった目標でされていますか?

イベントに参加してくれたお客さんから「その日の夜から朝までぐっすり眠れました」であったり、「すごく心がほっこりしました」といった声をたくさんいただき、そういった人をたくさん増やしていきたいです。大人が元気だと若い人たちも見習って元気になるしすごくいいと思うんですよね。


—そういった声を聞くための手段がなぜ絵本なのですか?

絵本って、5分〜10分くらい読み聞かせるだけで、聞き手も聞くだけでとても単純じゃないですか。そんな単純なことで、笑顔になったり、友達ができたり、心が落ち着いたりできるのって素晴らしいと思うんですよね。だからこそ絵本なんです。


—読み手をお客さんから選ぶのはなぜですか?

色んな方がいらっしゃるので、それぞれ人によってやる目的は違いますが、僕が考えるのは​「表現をすることを大切にしている」と思うんです。僕はこの会を本当に絵本のカラオケだと思っていて、カラオケで歌が上手い人もいれば下手な人もいるじゃないですか。でも別に上手い人が歌っているときだけがその場で盛り上がるわけじゃないですよね。下手な人だったり、カッコつけて歌ってる人、色んな人がいるから盛り上がりますよね。それと同じでこの会もうまい下手ではなくてその人(読み手)らしく読んでほしいんです。その人らしさが出るっていうことが本当に面白いんです。

—自分らしさを出してほしいんですね

そうなんです。

読んだ後に、色んな方から「面白かったよ」とか感想をもらったりしてそこでまた交流が生まれますよね。感想をシェアしたりそういった時間を本当に大切にしているんです。よくここはいい人しか来ないんですよねって言われるんです。それって人のいいところがたくさん出てるってことだと思うんです。


Q.どのような方が会に参加されているのですか

そうですね。割合的には若干女性が多いのですが、男性の方もたくさんいます。そして意外なことに結構男性の方のほうがハマりやすいんです(笑)若い人もたくさん来てくださります。それと絵本って趣味じゃないですか。こういった趣味のイベントを開催するとわりと毎回同じ顔ぶれになりやすいんですよ。それはそれでありがたいし、楽しいんですけど僕達のミッションとして毎回違う色んな人達に参加してもらいたいんです。それで色んな人が絵本で笑顔になってもらいたいんです


ー常連さんの会にしたいわけではないと?

もちろん毎回来てくださる方にたいしてはとてもうれしいですし、ありがたいです。常連さんはそのまま楽しんでほしいんですけど、もっとたくさんの方に楽しんでほしいという思いがあるだけです。


Q.運営はどのように行っていますか?

イベントでは参加費を頂いていますが、最低限の活動経費が出るくらいにギリギリで抑えてます。実際、僕たちはメンバーからもお金を出して参加しているんです。それは自分たちも一参加者、楽しむ人として参加するために出しているんです。本当に運営含めてみんなが楽しめるようにしています。ただ、みんなが楽しむにはプロフェッショナルに考えなければいけない事もあって、ご飯は何を提供するかということからしっかり考えます。遊びだけれども、結構本気なんです。


—楽しんでやるけれども、おもてなしの心を持って運営してるんですね

そうですね。僕達がしっかり考えてここではちゃんと運営しているんですよということをあえて見せることで、来てくださる方は安心して参加できるじゃないですか。だけどもこの前のテレビ取材のときはやっぱり初めてということもあってお客さんに対してちゃんとできなかったな―と思います。いつもと違うということはわかっていたのですが、やはりちゃんとできませんでした。


—新たな課題ができたと?

そうですね。僕は絵本の読み聞かせのときにはもちろん聞いてはいるんですが、周りのお客さんの反応だとかそういったことをよく観察しているので、僕自身読み聞かせに集中できていないところがあるんです。でもやっぱり僕がそういったところを気にしすぎなくらいやっていかないといい会はできないと思いますね。


—そうしていくことでんなことを改善できると?

それもあります。改善することも大切なんですけど、何よりも僕がしっかり考えているということをお客さんに理解してもらうことが安心につながるんです。いやらしいかもしれないけど僕は良いことも悪いことも丸ごとにFacebookで思ったことをありのまま伝えます。そうすることで共鳴が生まれたりするんです。それで色んな声があってでもそうやってあえて提示することで次の回にまた安心して来てくださるんです。


Q.今後のビジョンを教えてください

今年の最初に12億のhappy&smileという目標を作って、つまり日本に住んでいる全員の人が絵本で10回笑顔になってしあわせになるということなんですけど、とてつもない数ですしかなり非現実的なので、まずは継続して来てくれた方に幸せになって貰いたいです。でも日本の中の1億2000万人の中の人で笑顔になれていない人がいたら居酒屋でもどこでもいいので絵本を通じて幸せにしたいです。そうして笑顔の大人がどんどん増えていったら若い人たちにもとてもいい影響になりますよね。

編集後記

今回は久しぶりの体験型取材でした。自分自身とても意外だったことは男性でわりと若い方が多かったということです。そして自分自身とても絵本でスッキリした気分になって家に帰ることができました。何より今回の取材で感じたことは絵本そのものの温かさというのもそうですが、ドンハマ★さんの人としての温かさです。ちょうどテレビ取材と重なっていて忙しい中、参加者の方1人1人をとても大切にされているところがすごく印象に残っています。それでもなお、あのときは対応しきれなかったと反省されているドンハマ★さんの人と人との絆を本当に大切にされていらっしゃる姿が見習うべきだと感じました。

押久保翔也


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Apatite

地下アイドルライブの運営や企業の取材など自分たちの好きなことをワガママに企画し行動する。 考える力を養い、プロデュース力を鍛える学生中心の団体。

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